■人間は何故眠るのか?
人はよく眠ると「疲れがとれた」と感じます。この「疲れ」とは、何の疲れなのかご存知でしょうか?例えば、運動で足を酷使したとき、よく眠ったからといって、筋肉痛が劇的に改善することはありません。(次の日、余計にひどくなっているときもあるくらいですね)。
睡眠で取り除くことができる「疲れ」とは、わかりやすくいうと「脳の疲れ」なのです。
人間が活動するとエネルギーを消費しますが、このうちの20%は「脳の働き」が消費していると言われています。ですから、脳も手足と同じように疲弊します。(とすると、理論的には頭を使ってもカロリーを消費→少しだけ痩せるということになりますね)手足が疲れれば、歩くのをやめたり手を使わない状態にすれば休めることができますが、脳は自力で休めることができません。意識的にぼーっとしているときでも、脳は働いているからです。だから、いわば強引に眠りをとることで、脳を強制的に休めるように、人の身体はできているのです。つまり、人が睡眠で休めているのは、動作の司令塔である「脳」なのです。
司令塔が疲れていると、運動機能に的確な司令がいかなくなりますから、思考はもちろん、すべての運動機能にまで悪影響を及ぼしてしまいますよね。だから人は眠らなければならないのです。
■眠らないでいると人はどうなるのだろう。
十分な睡眠をとらず大脳が疲れたままの状態でいると、情報処理能力が低下し、適切に物事を判断する能力が失われます。また身体の各部にも必要な命令が届きにくくなり、ころびやすくなったり、意識した通りに身体が動かなくなるわけです。
また最近の研究で、睡眠と人間の免疫力の関係がとても密接であることが判明しました。睡眠が足りない状態を続けると、人間が本来体内にもっている免疫細胞が極端に減少し、病気、ことさらガンなどの悪性の病気にかかる可能性が非常に高くなることが判ってきたのです。
さらに「寝る子は育つ」の言葉通り、成長ホルモンは深い睡眠のときに脳下垂体から分泌されますから、睡眠不足は身体の新陳代謝や成長に悪い影響を与えるのです。
ときどき、人は何時間寝ないでいられるか?なんていう質問や実験があったりしますが、
強制的に眠らせない状態を続けると、脳が大きなダメージを受け、一定期間で命の危険にさらされることも分かっています。でも、強制的でない限り、人はそうなる前に必ず眠ってしまいます。(不眠の人は、それくらいの気持ちでいると楽になりますよ。「人間はいつか必ず寝てしまうから…」という心持ちです。」